マンガでなれる?WEBデザイナー講座

第3話 Illustratorで作るレスポンシブWebデザインのワイヤーフレーム

第3話 Illustratorで作るレスポンシブWebデザインのワイヤーフレーム

IllustratorでレスポンシブWebデザインをするポイント

Illustratorは1つのドキュメントで各デバイス向けのデザインを一覧しながら作業できるのでRWDと親和性は高いツールです。

ワイヤーフレームの段階でもIllustratorで制作する方がExcelやPowerPointで作成するより早い段階でデザインを落とし込む事ができるので作業の短縮化につながります。

mika

RWDの原則はブラウザサイズに合わせてCSSでレイアウトデザインを調整し、各デバイスに最適化した形で同じ内容をコンテンツをHTMLで見やすくできるという点です。

今回はIllustratorでワイヤーフレームからデザインカンプ制作を行う手順を説明します。

ただし、制作ではHTMLベースのモックアップで先行する場合もあるのでワークフローが異なる時もあります。

私も最近1人で制作するRWD案件ではBootstrapでワイヤーフレームHTMLを作ってサイトを制作する事も多いです。

yoko

デザインソフトだけじゃなくて HTMLでもワイヤーフレーム作れるんですね!

ちなみにブートなんとかって何ですか??

mika

BootstrapはTwitter社が開発した世界で人気のあるCSSフレームワークの事で完全RWD対応のCSS、JSのテンプレート集です。

フレームワーク別の機会にお話しします。

Bootstrapのサイト
http://getbootstrap.com/

Illustratorでワイヤーフレームを作る前の基本設定

mika

前回の2話から引き続いての設定になります。

第2話 ベクターデータで作るメリットとIllustratorの基本設定
http://creativeweb.jp/manga/webdesigner/page2/

1.新規ドキュメントの整理

新規ドキュメントの整理の図
mika

Webデザインの際は「プロファイル」から「Web」を選択します。
サイズを好みの大きさに変更して「新規オブジェクトをピクセルグリットに整合」のチェックマークを外して、「OK」をクリックします。

2.スウォッチのカラーパターン、グラフィックスタイル、シンボル、ブラシの初期設定を削除する

スウォッチのカラーパターン、グラフィックスタイル、シンボル、ブラシの初期設定を削除するの図
mika

初期設定のカラーやパターンは邪魔になるのでゴミ箱へ捨て削除しておきます。

3.レイヤーは簡単に「comments」「parts」「back」「artboards」と4つ程度に分ける

レイヤーの図
comments 注意書きや説明書きをするためのコメント用
parts 写真やさまざまなオブジェクト用
back 背景画像用
artboards アートボード管理用
yoko

へぇ、Photoshopみたいにレイヤーが多くないんですね。 シンプルで見やすいです。

mika

初期設定はこれで終わりです。 次はワイヤーフレーム制作に入ります。

1.アートボードを準備しよう

アートボードを3つ用意した図
mika

画面サイズごとにアートボードを作成します。

作成するアートボードは下記の3つです。

高さはデザインとコンテンツの量によって後で調節しますので仮に2000pxと決めておきます。

スマートフォン タブレット デスクトップ
アートボード幅 320または360px
(指定の機種によって変更)
768px 1024px
アートボード高さ 2000px 2000px 2000px
アートボード名 smartphone tablet desktop

2.レイアウトしよう

mika

(1)写真、ロゴ画像、ボタンのパーツを作ってシンボル化します。
ワイヤーの段階でシンボル化しておけば後々のデザインを落とし込む際にシンボル化されたパーツにデザインが適用されるので便利です。

今回はシンプルなシングルページデザインのワイヤーを作る作業ということで進めていきます。


(シンボル化されたパーツを配置した図)
mika

(2)まず、各アートボードに矩形パス、テキスト、ページ構成要素をレイアウトしていきます。

順序としては1.スマートフォン、2.タブレット、3.デスクトップの順序が一般的です。

プロジェクトの進め方によって優先する順番は変わります。


(1.スマートフォン、2.タブレット、3.デスクトップのレイアウトの図)
mika

(3)ガイドグリッドを作成します。

例としてデスクトップ用の960px基準のグリッドを設置してみます。

ガイド用に専用レイヤー「guide」を作成します。

幅940px、高さ2000pxグレーの長方形を作成します。

この長方形を選択し「オブジェクト」→「パス」→「段組設定」をクリックしてダイアログボックスを出します。

列の設定を下記のようにします。


(段組設定の図)
mika

(4)繰り返し使うレイアウトパーツは変形効果を使う

サムネイル写真、見出しタイトル、詳細テキストなど、セット単位で規則的に繰り返すパーツには変形効果を利用します。

図のように横に繰り返す時は「垂直方向」に移動距離を入力して「コピー」の数量を入力して「OK」をクリックするとパパッとオブジェクトの複製ができちゃいます!


(変形効果の図)
yoko

うわぁ!便利ですね。「変形効果」!!
早速使ってみよう。

mika

‥とまぁ、大まかに説明しましたがワイヤーフレームの完成図は下記のようになります。

細かいIllustratorの操作方法は書籍などで参照してください。

次回はこのワイヤーフレームからWebデザインする方法を紹介したいと思います。


(ワイヤー完成図)

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